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ハワイ島「ブロッカ」大量発生!

前回「糖尿病予防」についてお話しをしました。
詳しくはこちらから
さて。今日はちょっと残念なお話です。

害虫「ブロッカ」が大量発生

ハワイ島コナ地区では、致命的な被害をもたらず害虫が今まで居なかったため、殆どのコーヒー農園では除草剤以外使う必要がありませんでした。これは、以前お話しした通りです。
※当店で輸入しているハワイコナは、もちろん除草剤も使っておりません。

しかしこのたび、コーヒー豆にとって驚異となる害虫「ブロッカ」が大量発生。一部の農園ではコーヒー豆がほぼ全滅してしまった所もあったとのことです。
そのため、薬剤で燻蒸して豆の中の害虫を殺す「燻蒸処理」を施さなければ、コナ地区から出荷できなくなってしまったということでした。
これは「ブロッカ」を他の地区へ広げないように取られた処置かと思われますが、結果として輸出する場合でも燻蒸が必須になったことになります。
薬剤による処理が施されれば、もうそれは有機栽培(無農薬)とは呼べなくなってしまいます。
本当に、残念なことですね。

本来居なかった害虫が何故?

なぜ本来ハワイ島には居ないはずの「ブロッカ」が大量発生してしまったのでしょうか。
当店ハワイコナ輸入元の農園主曰く、市場に出回っているコナブレンドの約9割は中南米産の豆(コナは1割だけ)なので、その配合用輸入生豆に「ブロッカ」が付いていたのではないか?とのことでした。

中南米産の豆に潜んでいた「ブロッカ」が、麻袋から飛び出してコナの農園に住み着いてしまったであろう・・・ということは私にも容易に想像できます。
なぜなら、当店で入荷する有機(無農薬)栽培豆の麻袋の中にも希に虫がいて、麻袋を開けた途端元気に出てきて驚いたことがあるからです。
※当店では殺虫剤使用禁止なので、それを追いかけるのが大変でした。

仮にその虫が店外に出ても、日本にはコーヒー農園が殆ど無いので問題は無かったと思います。
しかし、もし近所に害虫に侵略されていない有機コーヒー農園があったら・・・ひとたまりも無かったでしょう。
結果としてハワイ島では農薬使用頻度が高まることが予想され、防疫が十分機能しなかったことが悔やまれます。


生豆屋のハワイコナについて

なお、当店が現在販売しているハワイコナは、燻蒸処理の規制がかかる直前に農園主が出荷して下さったもので、安心してお召し上がりいただけます。
これも農園主が「生豆屋さんは薬ダメだから、先に送ります!」と急いで送って下さったおかげです。

確かに今年度は虫喰い豆が多く、除去が大変です。先日キャンペーンでお配りしたハワイコナ種子も、虫喰い種子を取り除くのにスタッフ達がだいぶ苦労しました。
それでも燻蒸されていない貴重なハワイコナは、有り難い限りです。

来年度以降は、ブロッカが収まってくれることを祈るばかりです。
そして仮に虫喰い豆が入っていても、燻蒸されずに輸入できるようになって欲しいです。
虫喰い豆を取り除くことくらいは、私達でもできますから・・・

※参考リンク:
虫喰い豆(ブロッカ)とコーヒーの農薬


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