「深煎り豆」とは、長時間焙煎することによって豆の色が濃くなり、よ
り苦く、香ばしくなった状態のものです。

味は苦くて強い（刺激的）ですが、焙煎によってカフェインが昇華して
いるため、体への刺激は少ないです。
つまり、強い味わいだけど、体には優しいということになります。
 

で。私が「深煎り豆」をおすすめするのは、こんな場合。

（１）挽き豆でご購入される場合。
　　　→酸化による味の劣化が少ないため。

（２）エスプレッソ・水だし・プレス式・メリタ式（１つ穴）の場合。
　　　薄いコーヒーが好きな場合。
　　　→雑味が出にくいため。

（３）牛乳やクリームをたっぷり入れる場合。
　　　→乳製品の味わいに負けない香ばしさを出すため。

（４）苦い濃いコーヒーが好きな場合
 

ただし、深煎りによる「香ばしさ」は、「豆本来の香り」ではありませ
ん。
深煎りにするほど「豆本来の個性的な香り」は少なくなりますが、逆に
焙煎による「強い香ばしさ」が前面に出てきます。

もちろん、豆の種類によっては個性が残るものもありますし、苦みの強
さも様々です。
 

●深煎りに向く豆

それでは、どんな豆が深煎りに向くのでしょうか？
基本的に酸味の強い豆や、クセの強い個性的な豆がおすすめです。

強い酸味は、深く焙煎することによって深いコクに変わります。
また、深煎りで味が均一化しても、もともと個性の強い豆だとちょうど
良くなります。
 

あと。一時期「長生きできるコーヒー」という研究結果が出たために流
行った「ロブスタ」種の豆も深煎り向けですね。
「ロブスタ」はインスタントコーヒーに使われる豆で、一般のコーヒー
豆店ではあまり見られません。
価格は安く、泥臭さがあり酸味が少ないのが特徴。
逆に言うと、「ロブスタ」は深煎りにしないと飲めたもんじゃない！
ということです。

しかし。ロブスタを飲んで長生きできるなら、インドネシア（ロブスタ
産地）人ってすごい長寿なんだろうな?

まったく。偉い人の研究結果は、私にはよく分かりません・・・。