コーヒー飲料やコーヒーゼリー等、コーヒー加工食品のほとんどに、コ
ーヒーの「香料」が入っていると考えて良いかと思います。
でも、コーヒー本来の香りがあるのに、どうして香料が必要なのでしょ
う?
●香料の必要性
ご自分で豆を挽いて抽出される方ならご存じかと思いますが。
コーヒー本来の香りはとても繊細。挽いた後は時間の経過とともに香り
がどんどん無くなっていきます。
まず、こんなにデリケートな香りが加工食品として長持ちするはずがあ
りませんね。
さらに、コーヒー加工食品は流通経路が長い上に店に陳列され、長期間
放置されることになります。
そうすると、腐らないようにするために殺菌が必要になります。
殺菌は加熱殺菌が普通ですが、その加熱によって本来の香りが飛ぶ上に
独特の臭いがついてしまうそうです。
これを「香料」で補う訳です。
ここで「香料」を添加しないで販売することも可能ですが、味が悪くな
ると売れない・・・売れないものをメーカー側が作る訳ないですね。
●なぜ一括表示?
コーヒー本来の香りは、数百種類の化学物質から構成されていて、未だ
に解明されていない成分もあると言われています。
この複雑な香りを真似して「香料」を作るとなると、ただ一種類の成分
で作ることはできません。数十ないし百数十種の合成香料を選んで調合
したりします。
そうなってくると、使用した香料すべてを表記するのは殆ど不可能にな
ってきます。それで、一括表示をして「香料」だけで良いですよ、とい
うことになっているのです。
でも一括表示をしていると、このたびのような許可されていない香料が
使われていても全然消費者には分からないですよね。
香料から配合内容を調べることは無理ですし、問い合わせてみても企業
秘密の壁でよく分からないのが現状です。
コーヒー本来の香り。
その命は短く、はかなく・・・。そして決して真似の出来ないものだか
ら、魅了されるのかもしれません。
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